こんにちは!元激流カヤックガイド、現板金加工会社アトツギの安永翔太です。
広大な大地をタフな四輪駆動車で走り、キャンプしながら旅をする… そんな自由な冒険スタイルに、僕は昔から漠然とした憧れを持っていました。最近になって、それが「オーバーランド」という言葉で呼ばれていることを知ったのですが、当時はそんな言葉があることすら知りませんでした。

大型SUVでのオーバーランド(海外)
でも、「日本でそんな旅は、広大な土地もないし無理だろう…」そう思っていませんか? 確かに、大陸のようなスケールはありません。しかし、日本には日本ならではの、世界に誇るべき豊かな自然と、そしてそれを楽しむための「最高の相棒」がいるんです。
それが、スズキ・ジムニーです。
そして今、僕はこのジムニーをベースにした「日本ならではのオーバーランドスタイル」こそが、この国の自然を隅々まで遊び尽くすための最良の方法なんじゃないかと、本気で考えています。
今日はその可能性と、僕たちの挑戦についてお話しさせてください。

ジムニーでのミニマルオーバーランド(国内)
なぜジムニーなのか? 日本のフィールドに最適な理由
ジムニーといえば、その唯一無二の走破性。軽自動車でありながら本格的なオフロード性能を持つ、まさに「小さな巨人」です。
ジムニーの開発思想には、「プロの道具」としての信頼性、そして「道なき道を走る」ための性能への徹底したこだわりがあると聞きます。まさにその思想が、日本の多様で、時に厳しい自然環境に挑むための最高のポテンシャルをジムニーに与えているのです。

現行のジムニー
日本の地形を思い浮かべてみてください。急峻な山々、無数に存在する林道、豊かな水源に続く河原、そして雪深い地域…。ジムニーは、そんな日本のフィールドをものともしない走破性を持っています。
さらに重要なのが、そのコンパクトさ。 日本のアウトドアフィールドに続く道は、驚くほど狭く、曲がりくねっていることが多いですよね。大型の四駆では躊躇してしまうような道でも、ジムニーなら臆することなく分け入っていける。
この軽快さが、日本のオーバーランドにおいて、決定的なアドバンテージになるんです。「道がある限りどこへでも」。その精神を、日本の隅々で体現できるのがジムニーなのです。

道志山塊の御正体山の林道
「走る」から「過ごす」へ:ジムニー・オーバーランドの鍵
しかし、オーバーランドの魅力は「走る」ことだけではありません。「どこへでも行ける」能力を手に入れた先に、「そこで、どう豊かに過ごすか」が重要になります。
ジムニーの限られたスペースで、どうやって快適な「過ごす」時間を実現するか?
ルーフテント: まずは寝床の確保。ルーフテントを載せれば、ジムニーはどこでも秘密基地になります。
そして、
スライドテーブル: これが、日本のジムニーオーバーランドを革新する、僕たちの答えです。

ジムニー専用スライドテーブル「FRAME」
ジムニーでキャンプや車中泊を経験した方なら分かると思いますが、限られた荷室スペースでの調理や作業は、なかなか大変です。
荷物を一度全部降ろして、テーブルやコンロをセットして…その手間が、せっかく見つけた最高のロケーションでの「今、この瞬間」を楽しむ時間を奪ってしまうこともありました。
僕たちが開発した「スライドテーブル」は、その課題を解決します。バックドアを開けてサッと引き出すだけで、そこがキッチンや作業台になる。荷物を載せたままスライドできる「積載天板」オプションを付ければ、さらにストレスフリー。
このスライドテーブルが加わることで、ジムニーは単なる移動手段から、「走り、寝て、食事ができる、動くベースキャンプ」へと進化するのです。

食う、寝る、走る。ジムニーオーバーランド
日本の自然 × ジムニー・オーバーランド = 無限の可能性
日本の自然の面白さは、その凝縮された多様性にあると僕は思います。広大な大陸とは違い、まるで箱庭のように、小さなエリアの中に驚くほど多彩な表情が詰まっている。
例えば、車でわずか1時間も走れば、深い山の中から美しい清流へ、そして雄大な海へと景色が一変する。そんな場所が、この国には無数にあります。
そして、その変化に富んだ自然の奥深くまで、道が(たとえ狭くとも)驚くほど張り巡らされている。
この「箱庭的」で変化に富んだ環境こそ、コンパクトで機動力の高いジムニー・オーバーランドが最も輝ける舞台なのです。
大型四駆で広大な土地を走破するのとは違う、次々と移り変わる景色を楽しみ、その場その場で「最高の瞬間」を見つけていく、日本ならではのオーバーランドが可能です。

日本ならではの景色
想像してみてください。
ー誰もいない源流近くの河原にジムニーを停め、スライドテーブルで淹れたてのコーヒーを飲む朝。
ー林道を走り抜けた先にある絶景ポイントで、テーブルを引き出し、贅沢なランチタイム。
ーお気に入りの海岸で、夕陽を眺めながらテーブルで道具を整理し、ルーフテントで眠る夜。
そんな、移り変わる日本の美しい風景を、点ではなく線で、そして面で味わい尽くす。それを可能にするのが、ジムニー・オーバーランドというスタイルであり、スライドテーブルはその体験をさらに豊かにしてくれると信じています。
僕たちの挑戦:日本のオーバーランドカルチャーを創りたい
この可能性にワクワクしているのは、僕だけではありません。
スライドテーブルとジムニーオーバーランドの相性の良さと活用方法を見出してくれた、ジムニーキャンパーの森さん。
そして、僕をジムニーの世界に引きずり込み、今回のスライドテーブル開発にも多大な協力をくれている、福岡のジムニー専門店「テイクオート」副代表の大地さん。

雨の中、森さんのジムニーに載せたスライドテーブルについてあーだこーだ(森さん、大地さん)
僕たち3人は今、このスライドテーブルを核にして、日本のフィールドとライフスタイルに合った、新しいオーバーランドジムニーの形を模索し、発信し始めています。
これは単にパーツを開発するということだけでなく、新しい遊び方、新しい「文化」を創っていく試みだと感じています。
この活動が、個人の楽しみを超えて、地域への関心や自然とのより良い関わり方にも繋がっていくような、そんなムーブメントを起こせたら、最高に面白い。
人生の目標と、オーバーランドジムニー
この「ジムニー・オーバーランド」というスタイルは、僕がこのnoteでずっと語ってきた「アウトドアを通じて人生を豊かにする」「日本の自然をとことん楽しむライフスタイルを実現する」という人生の目標と、まさに重なるものです。
NatureSteel.のスライドテーブルは、その目標を実現するための、僕たちからの具体的な提案であり、重要なツールの一つです。
道を選ばず、時間を気にせず、気の向くままに日本の自然の奥深くへ。そして、そこで心ゆくまで豊かな時間を過ごす。そんな冒険に、あなたも一緒に出かけてみませんか?
このスライドテーブルが、あなたのジムニーライフ、そしてアウトドアライフを、もっと自由で、もっと豊かなものにするきっかけになれたら、これほど嬉しいことはありません。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ジムニー専用スライドテーブルは現在makuakeにて先行販売中です!(2025年5月19日迄)